About us
1940年に現在の愛知県刈谷市で木工所として創業したカリモク家具。
1962年より家具の製造と販売をスタートし、「木とつくる幸せな暮らし」というグループミッションのもと、家具をはじめとする木製品を世に生み出してきました。
カリモク家具の長い歴史の中で、一貫して取り組んできたのは「森との共存」です。
豊かな森の恩恵を受けて、私たちの暮らしは成り立っています。
しかし、日本の木材自給率は約40%と低く、人が手を入れた森は適切な管理を行わなければ、やがて荒廃してしまいます。
日本には約1200種の樹木が存在しますが、スギやヒノキの人工林以外の森では同じ樹種がまとまっていることは少なく、出材される樹木は種類も特徴も多様です。
国産材の活用が進まない背景には、外国産材の加工のしやすさや価格競争力などに加え、日本の森が多種・少量の木々で構成されていることも関係しています。
カリモク家具では、30年以上前からこれらの課題に着目し、国産材の活用に取り組んでいます。
カリモク家具は国内に北海道、秋田県、愛知県と3箇所の資材工場を持ち、その敷地には天然乾燥中の板材が積みあがっています。これらの板材は、全国の森から届いたもの。
家具に適したナラ材やクリ材などがカリモク家具の製品に多用されている一方で、一般的には家具づくりに不向きとされる、ヒノキなどの針葉樹や、丸太の末口径が25cm未満の小径木と呼ばれる木材も調達しています。
同じ種類や太さの木材を数多く仕入れたほうが生産性は上がります。
しかし、それでは森の多様性を維持しながら持続的に家具を生産することはできません。
「多様な木材から家具をつくる」ことが、私たち木製家具メーカーであるカリモク家具の考える「森との共存」のかたちです。
カリモク家具は、家具づくりを通じて国産材の需要をつくり出し、その利益を森へ還元することで、日本の森林を健全に保つサイクルを目指しています。
その取り組みの一環として、自治体に対し「森林環境譲与税」を活用した施策を提案しています。
これにより、森林の少ない都市部においても、木材利用を通じた森づくりへの貢献が期待できます。
公共施設やオフィスへその地域の木材や国産材を用いた家具を導入し、直接的な木材需要を創出したり、独自の加工技術を駆使することで、従来では家具づくりに向かないとされていた小径木や、スギ・ヒノキなどの針葉樹を積極的に活用しています。
こうした活動を通じ、地域の森林保全と持続可能な利益還元へとつなげています。
カリモク家具は単なる
家具の製作・提供に止まることなく、
地域材の持つ価値を伝える
空間づくり全体をサポートします。
自治体の皆様のご意見をお聞きしながら、
最適な案を提示させていただきます。
カリモク家具は、加工が難しく家具に不向きとされる小径木や虫食い材などを、高度な技術とデザインによって「個性」へと変えて、人々の暮らしを支える家具として世に送り出しています。
短尺材や端材を活かす
「フィンガージョイント」
材料を縦方向に継ぐ技術の一つで、接合面をジグザグに加工して接着することで安定した強度を保つことができる技術。節が入っていたり、曲がっていたりと、必要な長さが取れない木材の活用に用いられます。ジョイント部分の丁寧な加工は、意匠的な美しさをも兼ね備えます。
針葉樹ならではの
木目を生かした「小幅集成」
針葉樹は広葉樹に比べて木目がはっきりとしていて、節が大きいのも特徴です。一般的に好まれる、節がなく幅の広い無垢の板材を調達するのは容易ではありません。カリモク家具では節を避けて、小さな幅で木材をカットし、それらを再構成して一枚の柾目板のように仕上げ、家具部材として用いています。
個性的な材の表面に
薄い木材を貼る「挽板加工」
木材を3mm程度に薄く加工した挽板。節が多い材やシミの多い材などの個性的な材を中芯材にして、表面に仕上材として挽板を張り込むことで、無垢材本来の量感と巾ハギ材の質感を両立しています。木本来の価値をそのままに、かつ材料を有効に活用する技術です。強度担保や軽量化を目的とした異樹種接着にも取り組んでいます。
ナラ枯れの被害を受けた木材を活用するプロジェクトが増えています。
近年、気候変動によって深刻化するナラ枯れの被害は地域社会の大きな課題となっており、この影響で変色や変質が生じた木材は、従来は家具への利用が敬遠されがちでした。
このような家具への利用が難しいとされてきた木材を有効活用するべく、カリモク家具ではこうした「難」をあえて個性豊かな素材として捉え直し、家具としての新たな可能性を見出しています。
たとえば、虫食いの孔やシミが目立つ木材も、ナチュラルな風合いとしてそのまま活かすことで、素材本来の魅力が感じられる家具へと生まれ変わるのです。
虫食いや変色を「木が生きた背景」という魅力として再定義し、新たな価値を与えることで、適切な森林管理と林業の活性化を目指しています。