PROJECT STORY
サントリー天然水
北アルプス信濃の森工場

水と、木と、ともに生きる―
人と自然が響きあうフィールド。

北アルプスの麓にある山岳都市・長野県大町市。
山々に降る雨や雪が長い時間をかけて清流を生み、
豊かな自然や命を育んでいます。
その恵みの水を多くの人に届けるため、2021年に誕生したのが
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」です。
ここは単なる工場ではなく、自然との共生をめざした“フィールド”。
「みずのわ(3つの輪)」をコンセプトに、
「地域、来場者、従業員」が共生する拠点づくりを大切にしています。
その建設プロジェクトに、カリモクも家具・造作家具づくりで携わり、
人と自然が響きあう新たなフィールドを形にしました。

サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場

コンセプト「みずのわ」

山の稜線や水の流れをモチーフとした、3つの輪を重ねた「みずのわ」。サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場が大切にする「3つの共生《地域、来場者、従業員》」「3つのワークモード《ソロ、コラボ、リラックス》」「3つの姿勢《基本、高座、低座》」を表現しています。

CHAPTER 1

自然との共生をめざす、
新たな時代の
オフィス空間を追求。

サントリープロダクツ株式会社
天然水北アルプス信濃の森工場

栗原 潤さん

サントリーグループの約束「水と生きる」を果たすために、2018年から「サントリー天然水 北アルプス信濃森工場」建設プロジェクトが始まりました。追求したのは、自然を身近に感じ、人間らしくイキイキと働き続けられるオフィス環境です。「みずのわ」というコンセプトを機能とデザインの両方で具体化する、今までにないワークプレイスをめざしました。特徴的なのが、プロダクションセンター。一人で集中して作業する「Solo Work Mode」、グループワークを促す「Collabo Work Mode」、ゆったりと働く「Relax Work Mode」という3種類のワークモードに応じてゾーニングするとともに、空間のつながりも感じられる回遊オフィスにしました。従業員同士がコミュニケーションしやすく、活気のある居心地のよい職場になったと感じています。
また、工場という枠にとどまらず、地域に根差した“フィールド”としてのあり方も重視。敷地内で伐採されたアカマツ材を有効活用し、家具をつくることにしました。そこで力を貸していただいたのが、カリモクさんです。木材加工の高い技術力はもちろん、端材を有効活用するなど木を大切にする企業姿勢や森林保全への真摯な取り組みに感銘を受け、今回のプロジェクトにふさわしい家具メーカーだと実感。そこで、プロダクションセンター、応接室、食堂の家具・造作家具の製造を依頼しました。木のぬくもりを感じる空間で、北アルプスの山々を眺めながら心豊かに働く、新たな時代のオフィス環境が誕生したと嬉しく思っています。

存在感のあるフレキシブルテーブルの天板には、国産ナラ材を使用。

プロダクオフィス 基本レイアウト

ミズノワを「機能×デザイン」双方で表現し、モードによる切替と繋がりを両立した回遊オフィス

CHAPTER 2

木のやさしさにあふれる家具が、
働きがいを感じる
ワークプレイスを生む。

サントリープロダクツ株式会社
天然水北アルプス信濃の森工場

三宅 理香さん

私は今回、家具・什器メーカーの選定、色など細かな仕様の検討に携わりました。カリモクさんを選んだ理由は、木のやさしさが伝わる家具の魅力や、素材・加工に関する知識と技術の豊富さ、自然を大切にする企業姿勢です。さらに、修繕に対応してくださることも、カリモクさんに決めた理由のひとつ。いいものを長く使い続けることにより、持続可能な社会づくりにも貢献できると感じました。また、食堂の椅子の選定では、約30名のチーム全員にアンケートを実施。その投票結果もカリモクさんがトップでした。デザインのよさ、座り心地のよさを実感する声が多く、キッチンカウンターやハイテーブル、ソファベンチなども特注でお願いしました。その要所要所にアカマツ材が使われていて、このフィールドならではの家具として生まれ変わったことに感動しました。深呼吸したくなるほど居心地のよいワークプレイス、働きがいのある空間づくりを、今後も進めていきたいと思います。

休息にも仕事にも使えるベンチシートには、落ち着いた風合いの国産ナラ材を使用。

CHAPTER 3

大きな窓から自然を眺め、
木に囲まれたオフィスで働く、
心豊かな毎日。

サントリープロダクツ株式会社
天然水北アルプス信濃の森工場

寺林 聖斗さん

働きやすく、居心地がいい。
恵まれた環境で、
仕事に打ち込める喜び。

サントリープロダクツ株式会社
天然水北アルプス信濃の森工場

西 晃太さん

新しく稼働したばかりのこのフィールドは若い世代が多く、従業員の平均年齢は30歳弱。北アルプスの清らかな天然水をより多くの人に安定してお届けできるよう、生産基盤の整備・強化に一丸となって取り組んでいます。そんな活気や前向きなパワーを生み出しているのが、施設内外で自然を体感できるワークプレイスです。仕事の拠点としているプロダクションセンターには、30人以上が着席できる大きなフレキシブルテーブルがあり、相談や打ち合わせがしやすく働きやすさを実感しています。しかも、そのテーブルは木の質感がやわらかく、オフィスとは思えないスタイリッシュな雰囲気。さらに食堂もカフェのようにオシャレで、座り心地のよい椅子やソファでゆったりと寛げます。美しい自然や木製家具に囲まれた空間で働くことができ、仕事への意欲も一層高まっています。今後は地域との連携活動も進めて、地域の方々にとっても自慢となるフィールドになればと願っています。

ソファベンチとテーブルの天板に使用した国産ナラ材が、リラックスできる雰囲気を作ります。
食堂テーブルの天板にアカマツ材を使用することで、皆さんがくつろげる食堂が生まれました。

CHAPTER 4

働く人々の笑顔につながる、
木が生きる
唯一無二のフィールド。

株式会社竹中工務店 ワークプレイスプロデュース本部
コンサルティング/プランニング2グループ 課長

下田 洋輔さん

あたたかみのある空間で人間性を高めながら働く―そうした理想のフィールドを実現するという想いをサントリーの皆様と共有し、力を注ぎました。私が担ったのは施設全体のワークプレイス計画です。ワーカーの皆様が心地よく働ける環境を実現するため、豊かな自然に囲まれた施設の室内にも木材をふんだんに使用する計画としました。カリモクさんには、その想いを質の高い家具で具現化して頂きました。木の循環に配慮したものづくりの姿勢に共感し、デザインや品質の高さにも信頼を寄せていましたから、安心してお任せできました。実際、カリモクさんが持つ独自技術やアイデアの多さに感謝するばかりでした。特にご苦労をかけたと思うのが、プロダクションセンターのフレキシブルテーブルです。コンセプト「みずのわ」から水の循環を想起させる流線形のデザインにし、サイズも通常よりかなり大きめでしたが、機能性、デザイン、木の質感など、素晴らしい家具に仕上げてくださいました。さらに、敷地内で伐採されたアカマツを家具に加工する技術はお見事。従業員の皆様の笑顔につながる、価値ある空間が実現できたと感じています。

アカマツ材をロッカーのカバーに使用することで、温かみのある更衣室に。

サントリープロダクツ株式会社
天然水 北アルプス信濃の森工場

住所
長野県大町市常盤8071-1
公式ホームページ
https://www.suntory.co.jp

2021年5月に稼働した「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」。雄大な自然を望む国営アルプスあづみの公園に隣接し、約41ヘクタールのアカマツ林の中にあります。特徴のひとつが、サントリー国内初のCO2排出実質ゼロを実現した環境配慮型工場であること。太陽光発電設備やバイオマス燃料を用いたボイラーの導入など、業界トップクラスの省資源・省エネルギーを追求し、循環型社会・脱炭素社会への貢献をめざしています。また、地域や自然との共生のため、水源涵養エリア約441ヘクタールの森林を「サントリー天然水の森 北アルプス」と名付け、水を育む森林の整備・保全を進めています。さらに、フィールド内にしばふ広場や遊歩道、アルプステラスなど、地域に開かれた施設も整備。水に着目したまちづくり「みずのわプロジェクト」やサントリー次世代環境教育「水育」など、地域連携の取り組みにも力を注いでいます。

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